一看護師の脱東京サマリー

数年看護師してました。さきほど、勇気を出しました。結果、自由になりました。

新しい、門出。

 

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振り返れば3カ月前、泣いて泣いて都内のあの病院をあとにした自分がいました。

 

 

 

 

毎日生きるのも嫌になるくらい、仕事に行くのが本当に辛かった。

具体的になにが辛かったか、言い出せばきりがないけど、でもいざ挙げると、かなり小さなことが、年月をかけて無限に積み重なっていっていたことに気づきました。

 

 

 

 

 

駆け込んだ心療内科で、母親くらいの年齢の女医さんに自分の状況を訴えているうちに、嗚咽とともに止まらない叫びのような泣き声が出る自分。

演技したわけではないし、本当に自分がその時思っていたつらい気持ちを吐き出しただけですが、一時的な適応障害と診断されました。

 

 

 

 

仕事場を離れれば、普通の人間で、友達と冗談を言い合ったり、笑いあったりする自分。

そんな自分が本当に心を患っているのか、そのときは自分でもわからなかった。

わからないまま、漠然とした不安を抱えて、何かやらなきゃ、と、焦って次の就職先を検討していました。

 

 

 

 

あのとき、心療内科では、2カ月の休職を要する、と言われました。

 

2カ月。

 

 

実際、その2カ月のあいだ、焦りもあって、普通にゆるゆると就職活動をしていました。

しかし、いま考えると、検討していた病院や、就職を希望していた科は、逃げの考えだったなと思えます。

 

 

 

 

就職活動をしたり、一旦やめたりを繰り返し、退職後2カ月を過ぎた頃、

ようやく自分の中で、また看護師をしたい。という感情が湧いてきたことに、かなり喜んだことを覚えています。

 

 

 

 

あのころ、正常な判断ができていなかった。

周りの目を気にして、気にして、自分がしたいことも、自分の人生を生きてることも、考えてなかった。ただ、周りにどう思われるかだけを気にして動いていた。

 

 

 

なるべく早く再就職して、周りと対等でいたかった。

 

 

 

 

仕事を辞めてから、価値観が大きく変わりました。

世の中、いろんな形で仕事をしている人がいます。正社員、契約社員、パート、アルバイト。細かくはいろいろ違うかもしれないけれど、時間的拘束があり、賃金をもらって、けっして百パーセントの気持ちで働いているわけではないが、きちんと労働をしている人々。

なんの疑いもなく、正社員として働いているときは、なにも思わなかった。

でも、働かない時期を経て、わたしは、

世の中の働いている人たちは、どんな形であれみんな本当に偉い。きちんと働いて、本当に偉い。

と毎日心から思うようになりました。

 

 

 

 

 

なんでこんなに自分が生きにくいか、考えました。

いつも、他者からの評価を一番に動いていました。

そんな脆いもの、周りに人がいればいるだけ評価も違うのに、それを頼りに生きてきた。

いままで、周りには、無条件にわたしを認めてくれる優しい友達や家族がたくさんいたし、それに甘えて、いつしか自分の思いや気持ちがなくなっていました。

なにかしたくても、なにか食べたくても、なんでもいい。が口癖で、周りに合わせて、周りの笑顔をみることが安心につながっていた。

 

 

 

 

そんな生き方をして生きてきて、自分に嘘ばかりついて、いつしか自分が本当に望んでいることがなんなのか全くわからなくなった。

 

 

 

仕事でも、プライベートでも、自分の意見を全く言わないし、愚痴も言わなかった。周りにいい顔ばかりしていても、心のなかは本当はピーント張り詰めた糸がもはやキレる寸前だった。

 

 

 

それが切れた瞬間が、あの日だったのかな、と思います。

 

 

 

 

手当たり次第、気になる職場はほぼ、見に行きました。その中で、自分が納得した職場を選ぶことができて、内定をもらえて、こうして明日からまた働き出すことになりました。

恵まれていると思います。

働き出すのが怖くないと言ったら嘘になります。

また働くのは怖いです。

また同じような毎日になってしまうのではないかとおもったら、怖いです。でもそれは、働いてみないとわからないし、新しい職場の人々にも、会ってみないとわからない。ぜんぶ、飛び込んでみないとわからないんです。

 

 

 

新しいところに飛び込む前の不安と恐怖を恐れていては、いつまでたっても、むしろ時間が経てば経つほど飛び込めなくなる。

 

 

 

3カ月前まではちゃんと、他の病院で働けていたし、あんなにつらかった日々も、なんとか乗り越えてきた。

異動を経験して、所変われば、ああいうつらさも味わって当たり前だとわかった。

自分の傾向もわかった。

もっと、自分を解放して、自分を大切にして生きていいんだ、と思えるようになった。

 

 

 

 

百聞は一見に如かず。

本当にそう思います。

 

 

 

 

大丈夫。

そんなに不安に思うほど、大変なことじゃない。一度経験したことがあるんだから、大丈夫だよ、わたし。